掲載日 2018年01月22日
ローム株式会社

ローム株式会社

【提供目的】
  • 収集情報を活用した付加顧客サービス提供 
  • 顧客へのサービス対応・サービス品質向上
  • 新たな顧客層の開拓、マーケティング 
  • 故障や異常の予兆の検知、予防 
  • 故障や異常への迅速な措置 
  • 故障や異常発生後の最適かつスムースな事業継続

【活用対象】

  • 自社の部門内で活用
  • 他企業とのアライアンス・コミュニティ内で活用
  • 企業顧客

IoT導入のきっかけ、背景

 さまざまな業種でIoTシステムの導入検討が活発化している中、センサの使われ方やセンサを使ったサービスやシステムの形態が多様化している。このため、センサメーカーが従来実施している打診のあった案件毎に検討を重ね、製品の利用方法を提案する販売方法では、新たなお客様の発掘にはつながりにくい状況になっている。そこで、お客さまがお気づきになられた使い方やサービスを簡単にIoTシステムとして実現し、お試し頂ける評価キット「Sensor Medal」(2016年2月販売開始)を安価で提供することを考え商用化した。そして、お試し頂いたお客様からの要望を開発にフィードバックし、評価キットの改善につなげている。

 

IoT事例の概要

サービスやビジネスモデルの概要

  • ウェアラブル端末に具備することを想定したセンシングに対象を絞り、測定データをスマートフォン等の端末に送信する。スマートフォンに低消費電力なBluetooth Smartが標準装備されアプリ開発用のAPIが整備されたため、通信手段はBLEにフォーカス
  • センシング用に、加速度(3軸)、ジャイロ(3軸)、地磁気(3軸)、気圧の4種類のセンサを搭載。
  • 簡単に体験頂くために、スマートフォン用アプリケーションを公開。ファームウェアやアルゴリズムを開発すれば、IoTシステムを実現可能とした。開発対象としては、次の要素を含むアプリケーションを想定。
    -移動・落下、金属探知、高度測定、活動量計、電子コンパス、筋肉強度測定 
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  • ネット販売により1セット14,700円で提供。現在、評価キットシリーズとして1500セット以上を販売。
  • 実際にお試し頂いたお客様(主にサービス提供者、システム提供者)からの評価や要望を参考に、IoTシステムの具体化に必要なセンサ要件や仕様の高度化を進める予定。

内容詳細

  • 16bitローパワーマイコンを搭載。省エネに優れBluetooth Smartモジュールを搭載、スマートフォン、タブレットとの連携が可能。
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  • 当社が想定するユースケース例: パーキングシステム(地磁気センサによる金属探知で駐車スペースの空き塞がりを個々に管理)、マシンヘルス、ウェアラブルデバイスの評価

概要図

ウェアラブル、IoT機器などローパワーシステムのプロトタイプ開発、実証実験(本格的なIoTシステム構築前の事前データ収集やPoC(Proof of Concept)等)に最適。

  • 操作が簡単(参考)。購入からスタートアップまでユーザ支援。​

 

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参考動画: https://www.youtube.com/watch?v=AoEEFdT9EmI

取り扱うデータの概要とその活用法

 加速度、ジャイロ、地磁気、気圧関連のデータ。

 

事業化への道のり

苦労した点、解決したハードル、導入にかかった期間

 当社の評価キットの新たな使い方や新たなサービス開発を幅広く推進するため、評価キットを提供すると同時に、アイデアソンやハッカソンを実施。

技術開発を必要とした事項または利活用・参考としたもの

 筋肉強度測定アプリケーションは、簡単な動作で筋肉強度をシミュレーションするしくみを東京大学と共同で開発。

 

今後の展開

現在抱えている課題

 評価キットを試して頂ける新たな業種の開拓、新たな顧客層の開拓

将来的に想定する課題、強化していきたいポイント

 通信できない状態でもロギングできる機能等、顧客からのご要望が高い機能の追加

将来に向けて考えられる行動

 評価キットを提供したハッカソン等、さまざまな業種の方に価値創造の方法論を体験して頂く機会の創出すること

連携を含めた強化分野

 サービス提供者との連携強化。特にヘルスケアや介護等の分野での連携が重要と考えている。

 

本記事へのお問い合わせ先

ローム株式会社

センサメダル紹介ページ:http://www.rohm.co.jp/web/japan/sensor-medal-support