HappyLifeCreators株式会社
- 事業・業務の見える化
- コスト削減
- 事業・業務プロセスの改善
- 故障や異常への迅速な措置
- 故障や異常発生後の最適かつスムースな事業継続
- その他(コロナ禍など非接触推奨時の業務継続)
【活用対象】
- 企業顧客
IoT導入のきっかけ、背景
当社は、ウェアラブルデバイス(VR/AR:仮想現実/拡張現実)ソリューションをはじめとするITシステム開発を主な生業としている。
ビルや工場に設置されている換気・空調・エレベーター・給排水・消防などのさまざまな設備は、法令による定期点検が定められている。また、工場やプラント内の生産設備は、その性能を維持するための点検が必要である。
上記の点検業務を実施するメンテナンス業界では、人手不足に起因する長時間労働、紙と目視によるアナログ作業、点検結果の判断基準の属人化など、多くの課題を抱えている。そのため、益々加速する働き手の不足に対応して安全・確実に業務を遂行できる仕組みが必要不可欠である。
こうした課題に対応する作業支援システムは巷にも存在するが、そのほとんどがタブレットの利用を想定しており、高所での作業や手袋を装着した状態での作業など導入が難しい現場が多いのが現状である。当社代表取締役の牧長 心は、国産スマートグラスの草分け的な存在と言われたウエストユニティス株式会社の創業期に参画し、様々な業界と関わりを持つなかでメンテナンス業界における人手不足や業務プロセスの非効率を肌で感じていた。
そこで、前職でのプロジェクトリーダー経験で培った知見をもとに、スマートグラスの音声認識を活用した完全ハンズフリーの作業支援システム「TASKel(タスケル)」を開発した。最近ではコロナ禍における感染防止の観点から、現場やオフィスの三密回避にIoTを活用するケースが拡大している。本システムによって管理者と作業者の接触機会を減らし、新型コロナウイルス感染対策の効果も期待できる。
IoT事例の概要
サービス名等、関連URL、主な導入企業名
サービス名:
TASKel(タスケル)
関連URL:
・製品紹介ページ
https://www.happylifecreators.com/product/taskel
・2020年8月4日プレスリリース
https://www.happylifecreators.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/20200804.pdf
・2020年8月17日プレスリリース
https://www.happylifecreators.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/2020817-1.pdf
サービスやビジネスモデルの概要
(1) サービス内容
TASKel(タスケル)は、ウェアラブルデバイス(スマートグラス)を用いて建物や製造現場、プラントにおける設備点検作業を支援するサービスである。
(2) 提供形態
オンプレミス環境(クラウドも応相談)。
(3) 導入状況
現在数社で商談中。
内容詳細
(1) TASKelの主な機能
管理者作業の作業効率化
- 作業手順登録
- 作業スケジュール管理
- 作業結果管理
現場作業者の支援・作業効率化
- スマートグラス画面と音声ガイダンスによる完全ハンズフリーでの点検作業
- 閾値を超えた場合に画面に表示(故障や異常への迅速な措置)
- 作業結果の音声コマンド入力(結果は自動でサーバーに保存)
(2) スマートグラスを使用した点検作業の仕組み
管理者が登録した作業内容が作業者のスマートグラスの画面に表示され、作業者はその指示に沿って業務を遂行する。作業は完全ハンズフリーによるもので「グラス、OK」などの音声コマンドで作業結果の入力や画面の切り替えができる。
(3) 導入効果
作業結果は自動でサーバーに保存され、管理者はリアルタイムで作業進捗を確認できる。作業結果登録機能により報告書作成の手間が不要になるほか、異常値の表示により故障や異常への迅速な措置を可能にする。
(4) 主な利用シーン
ビル、マンション、ショッピングモール、病院、プラント、工場、公共インフラなどの設備点検
概要図
図-1 TASKelの概要
図-2 スマートグラスの画面イメージ
取り扱うデータの概要とその活用法
- 作業手順データ(テキスト、画像、動画)
- 作業結果データ(テキスト、数値、画像、動画)
- 作業時間
事業化への道のり
苦労した点、解決したハードル、導入にかかった期間
TASKelの開発では、以下の点にこだわった。
・作業分岐
通常、何らかの理由で作業を中断した場合は、続きから再開するといった一方通行の動きしかできない。TASKelでは作業分岐機能を実現し、「いいえ」(NGによる中断)を選んだ場合は次にどうすればいいのかまで指示できる。(図-3を参照)
・直感的なUI/UX(ユーザインタフェース/ユーザ体験)
スマートグラスに表示される小さな画面に必要最低限の情報を詰め込むために、文字サイズやレイアウト、最大文字数はどれくらいにするのかなど、パッと見ただけで作業を開始できるわかりやすいデザインを実現した。
図-3 作業分岐の例
技術開発を必要とした事項または利活用・参考としたもの
・本システムには市販のスマートグラスを接続できるようにした
(VUZIX M300/Realwear HMT-1/EPSON BT-300/EPSON BT-350)
今後の展開
現在抱えている課題、将来的に想定する課題
- 音声認識精度の課題(方言への対応等)
- スマートグラスというデバイスに慣れていない人への対応
強化していきたいポイント、将来に向けて考えられる行動
- 作業者が作業を行う際の動態監視
- 作業中の脈拍等をとり危険個所等を把握する、等
将来的に展開を検討したい分野、業種
建設・設備、運輸・交通、エネルギー・鉱業、公共、製造業との連携を進めたい。
本記事へのお問い合わせ先
HappyLifeCreators株式会社 広報/林 千尋
e-mail : contact@happylifecreators.com
TEL : 06-4256-4974