富士通株式会社
- 収集情報を活用した付加顧客サービス提供
- 顧客へのサービス対応・サービス品質向上
- 故障や異常の予兆の検知、予防
- 故障や異常への迅速な措置
【活用対象】
- パートナー企業含めたグループ内で活用
- 企業顧客
- 一般顧客
- 社会全般
IoT事例の概要
サービス名等、関連URL、主な導入企業名
横浜市住宅供給公社
サービスやビジネスモデルの概要
センシングした音（生活音）や人の動き、温湿度などのデータによる居住者の見守りソリューション
内容詳細
居住者宅内に設置した見守りのための機器「リモートケアベース」がセンシングした音（生活音）や人の動き、温湿度などのデータを、当社のIoTデータ活用基盤「FUJITSU Cloud Service IoT Platform（フジツウ クラウド サービス アイオーティー プラットフォーム）」に集約し、「センサーアルゴリズム」により分析することで居室内の状況を把握します。
会話の内容そのものを記録するのではなく、生活音から会話している様子を「発話」イベントとして検出し、必要な分析結果のみを利用するため、居住者のプライバシーに配慮した見守りを行うことができます。居住者の生活の気配が24時間確認できない状況や、通常では発生しない大きな音が発生した場合など異常が疑われる場合は、看護師が24時間365日常駐するコールセンターにアラートが通知され、早期に居住者の安否状況を確認することができます。
そのほか、居住者からの緊急通報や健康に関する相談についてコールセンターで24時間受付対応したり、健康に関連する情報を音響センシングにより抽出・解析し、その結果を元に毎月電話で居住者の体調を確認し、健康アドバイスを実施。異常の有無にかかわらず、日常的に居住者の安全・健康を見守り、安心安全に暮らせるサービスをトータルで提供します。
- 音や温湿度のセンシングによる見守り
居室内での生活音・異常音、温湿度をセンシングし、富士通独自のアルゴリズムで分析することで、居住者の生活気配の有無や熱環境レベルを見守ります。異常の可能性を検出した時には、24時間365日看護師が常駐するコールセンターから状況確認を行い、必要に応じて家族や協力員に連絡します。 - 居住者からの緊急通報・健康相談の受付
居住者からの緊急通報を24時間365日コールセンターで受け付け、必要に応じて家族や協力員に連絡します。健康相談は、センシングし収集した咳やいびきなどのデータをもとに、コールセンターに常駐する専門資格を持った看護師が行います。利用回数制限などはないため、気軽に相談することが可能です。
概要図
取り扱うデータの概要とその活用法
音響データ（発話・TV音・咳・いびき・音圧）を活用した、生活気配の確認や異常音検知、人感センサー（人の動き）等のデータによる生活気配の確認、温湿度センサーデータ（暑さ指数）による熱中症予防指数に基づく暑さ指数の推定
事業化への道のり
苦労した点、解決したハードル、導入にかかった期間
実際の居住者宅で検証をスタートした後、ネットワークが途切れサービスが一時停止する事象が発生。早急な現地保守対応や、ログ解析再現試験などによる原因追及に苦労しました。モニター募集も簡単ではありませんでしたが、公社様側で丁寧に説明してくださったことで、プライバシーへの心配などに対する不安が解消され協力して頂けました。実証実験を開始してから本格導入まで8か月かかりました。
技術開発を必要とした事項または利活用・参考としたもの
音響センシング技術と分析アルゴリズムの開発（生活音の識別、複数のセンシング結果を集約して総合判断するミドルウェア）
今後の展開
現在抱えている課題
「見守り」では、サービス加入の強い動機になりにくいため、加入動機やきっかけに繋がる施策を検討している。サービス価格が個人顧客観点では高く見える。
将来的に想定する課題、強化していきたいポイント
販路の拡大。他サービサーとの協業。
将来に向けて考えられる行動
B2B2C向けに提供して規模を拡大。サービス事業者による見守りが可能なビューアーの提供。ユーザー支払額が安くなるビジネスモデルの検討。
連携を含めた強化分野
- 新たな顧客層の開拓、マーケティング
- 変動する需給バランスの最適化
- 経営判断の迅速化・精密化